当時の趣を残したまま、性能をアップさせた住まいへと変身させた
「和の暮らしと趣を残す家」
所在地:東京都足立区
主要用途:住宅
工事内容:大規模修繕(リノベーション)
建築面積:130.03 ㎡
延床面積:163.60 ㎡
構造/工法:木造軸組工法
規模:地上2階
竣工:2015年5月
先祖から受け継ぎ、思い出深いこの住まいを当時の趣を残したまま、性能をアップさせた住まいへと変身させたいという想いから大規模修繕(リノベーション)がスタートしました。
具体的には、温熱環境を現代の基準に出来る限り近づける為に、木製建具からサッシに入れ替えたり、床・壁・天井には木や土と相性の良い断熱材を相当量付加しました。
耐震的には元々の土壁も活かしながら、新しい壁には構造補強を行いました。
床下には基礎補強と湿気対策を兼ねて打った、土間コンクリートの蓄熱量に期待した蓄熱暖房機を設置し、床下暖房を実現するなど、設備は新しいものにアップグレードしました。
新しくリビングダイニングとなった部屋には当初天井が張られていましたが、隠れていた大きな丸太を表わす事にしました。
真ん中で支えていた柱も化粧柱に入れ替え、その天井から囲炉裏端風の格子照明を吊り下げた事で、今までには感じることの無かった、古民家風のリビングダイニングとなりました。
外観は当時の趣を残す為に、玄関は元の木製建具を活かし、入れ替えたサッシの周りはアルミが目立たないように木枠で覆い、傷んだ戸袋は以前の形を踏襲しながら再現しました。
日本家屋の最大の特徴であり最大のメリットは手直しがし易いということです。
その良さを最大限活かす事の出来る工事内容となりました。
建設当時の趣とこれまでの思い出を残しつつ、新しい世代が住む家はこれからも長生き出来る住まいに生まれ変わりました。